【開催報告】地球市民のしゃべり場<アフガニスタン編>

【開催報告】地球市民のしゃべり場<アフガニスタン編>

「地球市民のしゃべり場~アフガニスタンでの中村哲を語る~」 2022.7.30.

話題提供者の谷津賢二さんには、柔らかな語り口で、中村哲さんの事を語っていただきました。

一つは、中村哲さんが現地の人々と心を開いた関係を、どのようにして作っていったかの話です。それは、宗教が違っても、立場が違っても、人として信じられる価値は共有しているということでした。そして、貧しい子どもの笑顔には、何も失うものは無い人々の天真爛漫な楽天性は確かにある、ということ。

次に、イスラムの伝統社会は、思ったより排他的でなく、異質な集団を受け入れています。現地でイスラム主義が高まって、ミッションスクール廃止論が出てきた時、国家的な弾圧やテロの恐怖の中で、モスリムの大新聞は、ミッションスクールが存在する正統性を主張しました。そして、大部分の人々の間では自然な生活は崩れていなかったそうです。

参加者との話し合いに入ると、質問に応えて中村哲医師の人間らしい魅力や影響を与えた祖父母のことまで聞きました。NHKやTV朝日で中村哲さん関係の報道は谷津賢二さんが提供したそうです。劇場版『荒野に希望の灯をともす』は、公開中。

今回は、講師の話を聞くという講座ではなく、参加していただく方々と意見交換や話し合いをしたいという思いからできた企画でした。第1回のしゃべり場は、多様な背景を持つ参加者に恵まれ、ラウンジが目指す多文化共生を考える機会になりました。