多様性のある子どもたちと学ぶ

多様性のある子どもたちと学ぶ

  • 地域の市民活動をご紹介します        記:本田三雄/ラウンジスタッフ

コロナ感染が落ち着いた2021年10月頃、みどり国際交流ラウンジで外国人の日本語教室や外国につながる子どもの学習支援などの活動にボランティアとして参加するようになり、今年1月からはスタッフとしてもラウンジに関わるようになりました。

また、以前勤めていた川崎市立中学校の特別支援学級へ週に1回程度、教育サポーターとして生徒の学習支援に入り、ボランティア活動をしています。

私の所属する川崎市教育活動総合サポートセンターというNPO法人は、川崎市教育委員会の認定を受け、各学校のニーズに応じて教育サポーターを派遣しています。650名を超える登録者は、元教員や地域の協力者や大学生など、幅広い年代・経験を持つ人たちで成り立っています(全員が教員免許を持っているわけではありません)。

教科指導の補助やマンツーマンの支援など、学校のニーズは様々です。公立学校には、普通学級と特別支援学級があります。川崎市の場合、川崎市総合教育センターにある特別支援教育センターが障害の程度と種類を決め、特別支援級に入級するための審査を行います。以下、6種別に分類されます。

①知的、②自閉・情緒、③弱視、④難聴、⑤病虚弱、⑥肢体不自由

各特性別に1名の教員が配属され、1種別につき8名まで1教員が担当します。毎学年の生徒の顔ぶれによって、担当教員の負担が異なってきます。授業はTT(ティームティーチング)形式で行われています。T1(主になる教員)とT2(サブ的な教員たち)で進められます。特別支援学級の担任教員が教科の対応ができない場合、普通級で教えている先生方が週に1~2コマ(週29コマ/市立中学校)応援に来てくれる学校体制になっています。私は主にT2として学習支援に入り、T1をサポートしています。時には、特定の生徒と別室で個別に学習します。

同じ種別でもそのレベルには個人差があり、多様なかかわりが必要になるので、多様な背景を持つサポーターの役割は重要になってきます。限られた教員だけで多岐に課題を抱える生徒へ対応するには限界があります。 重度の課題がある生徒がいる場合など、文部科学省では教員の増員をしてくれる場合もありますが、かなり厳しい基準になっています。教育サポーターはその補助的・代役的な存在として必要とされているのです。

各々のボランティア活動で使う学習材を作っている時、それぞれの学習者の反応を思い描いています。それぞれの学習者には共通の課題が多く、相互のボランティア活動を行うことは、とても有益であり合理的だと感じています。

緑区では10年前より外国籍の人口が1,8倍も増えたと聞きました。近所にも外国人を見る機会が増えた実感があります。国籍にかかわらず、地域の方のためにできることは何かをスタッフやボランティアの仲間と一緒に考え、地道な活動を続けていきたいと頑張っています。