記 大森志保/ラウンジスタッフ
あらたにはじまる日本語教室「わにっこ」をご紹介します。
日時:毎週火曜日午前10時~11時30分まで、じっくり90分
場所:ラウンジ6階
参加費用:300円/月
「わにっこ」には現在4名のボランティアスタッフがいます。昨年10月ラウンジで開催された「日本語ボランティア入門講座」の受講生ふたりと、地域の外国人に対して日本語支援を行うボランティア活動に以前から関心があり、今回縁あって「わにっこ」に参加したふたりです。
4名が日本語ボランティア活動を志した理由はさまざま。
ひとりはこういいます。
たくさんの国や地域を旅行し、試行錯誤しながら多様な文化とひとびととの交流を重ねた経験を通じて、「日本語」を外国人に伝えるボランティア活動が自分自身にとても向いているのではないか、この活動によって地域社会に微力ながら貢献できるのではないだろうかと考えるようになった。
こんな声もありました。
子どもの能力を伸ばす教育、とくに外国語や異文化理解を育む教育にについて模索する中、現在日本に暮らしている身近な外国人の方々のお話がとても参考になり、またその方々にとてもお世話になっている。かれらに対する感謝の思いが日本語ボランティア活動に参加する動機となった。
海外で暮らしていたころ、「日本語教師」という分野、生き方があることを知った。帰国後子育てをしながら「日本語教師」の資格を取得することができた。まずはボランティア活動に参加し、「日本語を教える」ことをはじめてみたいなど。
みな、それぞれの熱い思いがあるようですね。
「わにっこ」は4月の本格始動を控え、3月現在、教室をプレオープンしています。すでに何名かの学習者さんが「わにっこ」をたずねてくれました。
日本語での会話にはそれほど困らないが、次のステップとして、身近にある「漢字」をすらすら読めるようになりたい方。(ライス・クッカー(炊飯器)の表示にあたりまえのようにある「炊飯」という文字や、公共トイレの「便座」「温水」など、日本の日常生活によく出てくる漢字の表示にまごつく外国人の方は多いようですね)
ラウンジが実施している「日本語入門クラス」を終え、これからもぜひ日本語の学習を続け日本語の基礎を固めたい方。日本語スキルを身につけ、日本での仕事に活かしたい方など、学習者さんが日本語を学ぼうとする理由や背景はさまざまです。
「わにっこ」は毎回、複数の学習テキストを試し、必要に応じて学習の材料を手作りし、周囲にあるモノや道具を組み合わせるなど、授業で使う「教材」の工夫を重ねています。
学習者ひとりひとりの日本語能力に合わせたテキスト選びはもちろん、実際の時計やカレンダー、ペンやスマートフォン、手作りの日本語カード、絵とひらがな・カタカナ・漢字を合わせる簡単なゲームなど、アイディアは無限に出てきます。もちろん手ぶり身ぶりも大事な要素。あの手この手を交えて授業を進めていくうちに、はじめはやや緊張気味の学習者の表情が和らぎ、学習者とボランティアとのあいだにふしぎな「一体感」が生まれるのも、またこの活動の醍醐味だ、との声もボランティアのひとりからありました。
ところで。
「わにっこ」は、World Nihongo Community(ワールド・ニホンゴ・コミュニティ)の頭文字、「わ、に、こ」をつないで出来た名前だそうです。いちど聞いたら忘れない、覚えやすく、かわいらしい響きですよね!
新日本語教室「わにっこ」。ラウンジ6階、毎週火曜日10時から11時半までの90分が、地域に暮らし、日本語を学びたい、日本語でのコミュニケーションを楽しみたいと願う外国人の方々にとって、「ほっとできる場所」「自分のペースで日本語を勉強できる場所」「明るい笑顔と活気にあふれた交流の場所」へと成長してゆくのをワクワクしながら見守りたいと思います。
(※わにっこでの「お子さん連れ参加」は都度ご相談ください)
学習者さんが日本語を勉強している隣で、彼のお子さんが描いてくれました。色づかいもタッチもとてもステキですよね!小さなアーティスト登場かもしれません。