【開催報告】外国につながるこどもの学習支援ボランティア養成講座         ~楽しく学ぶための工夫~

【開催報告】外国につながるこどもの学習支援ボランティア養成講座         ~楽しく学ぶための工夫~

開催日時:11月23日(土)10:00~12:00            

開催場所:みどり国際交流ラウンジ6階 

日本語講師として、外国につながる子どもたちに日本語を教えている横田先生の信条は「楽しくなければ学べない!」。講座では、全員外国につながる子どもの気持ちになって、手を使い、頭を使ってゲームを体験し、どのようにすれば楽しく学ぶことができるのかを考えました。

ゲームは子どもの興味を引き、語彙力を伸ばすと言われています。
日本語支援が必要な子どもたちになぜゲームを活用するのか、そしてゲームが有効な場面はどのような場面か…先生は次の4つをあげています。
語彙の暗記」「文型(文法)の導入」「覚えた文型(文法)の反復練習」そして「発話のきっかけ」です。
それぞれ活用するゲームは異なりますが、日本人の私たちにとっては、それほど難しいゲームではありません。でも、日本語がわからない子どもたちにとってはどうでしょう…。
ということで、まずは全員で、日本語がまだよくわからない子どもの気持ちになってゲームを体験することから始めました。
使ったものは間違い探しカードゲームです。
外国児童の気持ちになるために、講師はゲームの進行を英語で行いました。そして間違いがわかった人は手を挙げ英語で答えるという設定で進めました。流ちょうに答える必要はなく、単語をいうだけでも大丈夫です。ゲームのルールは簡単でした。はじめに10秒カードを見ます→目を閉じます→講師がカードを1枚裏返します→目を開けます→どのカードが変わったか、また何が変わったかを答えます。1回目に答えられた人はたった1人。何度か繰り返すうちに間違いに気づく人は少しずつ増えていきました。
わかった人はもちろん英語で答えます。間違いに気づくだけでなく英語で答えることに拍手と歓声が沸きました。
子どもたちの中には、聞くことはできるけれど発話することができない子どももいるため、そのきっかけを作るためにこのゲームを活用しているとのこと。自分が知る限りのことばを使って一生懸命伝えようとすることで自信にもつながるとのことでした。

続いて、グループ毎に3~4つのゲームを体験しました。
例えば、「厚い⇔薄い」などの形容詞の語彙を増やし意味を理解するためのゲーム。
あるいは「右足で20秒立つ」というカードを引いたら、動詞の部分を「右足…立って」 に変換して人に依頼するゲーム。このゲームの目的は、文法(動詞の活用)の反復練習です。何度もやりながら動詞の活用のルールを身につけてもらいます。

子どもたちがゲームに慣れてくると、子どもたちのほうから、もっと難易度をあげたゲームの進め方を提案してくることもあるそうです。
ゲームは簡単すぎても難しすぎてもよくないとのこと。対象となる子どもにあったものを使うことが大切だと説明されました。

ゲームを通して、グループ内の会話も盛んになりました。
ボランティア活動で疑問に思っていることや悩んでいることなどを共有したり、意見交換したりと、有意義な時間を過ごすことができたとの感想がたくさん寄せられました。